歌と方言

大学1年のとき、コンクールの全国大会で東京のある一般合唱団が
この曲を歌うのを聴きました。


「しゅうりりえんえん」より「6.ゆうきすいぎん」
石牟礼道子:作詞  荻久保和明:作曲


合唱を始めたばかりで、全国大会に出てくる団体の演奏なんて、
すべて上手に聴こえたのですが、正直、この曲には違和感を覚えました。
「方言が違う」
勿論、詞の通り、音符の通りに歌っているのですが、アクセントなのか
何なのか、とにかく違うんです。
実は全国大会でこの曲を聴く前に、県大会だか九州大会だかで福岡県の
高校生が歌うのを聴いたのですが、その時は何の違和感も感じませんでした。
熊本と福岡では方言は違いますが、同じ九州だけあって似ています。
きっと、その差なんだと思います。
その一般合唱団は金賞を受賞しました。
私はかなり納得できなかったのを覚えています。


次に方言で違和感を覚えたのは関東の某大学合唱団(かなり上手い)が歌った
「あさくら讃歌」(作詞/後藤明生、作曲/三善晃)を聴いた時です。
確か大学2年の時だったと思います。
多少は合唱の上手い下手が分かるようになってきていたので、演奏自体は素晴らしいと
思いながらも方言への違和感は消せず、それについてアンケートに書いたのを覚えています。


で、今度は自分です。
来月沖縄で沖縄の曲を歌います。
沖縄の人達に私が感じた違和感と同じものを感じさせてしまうのではないかと、
正直不安に思います。
そのくせ、まだ暗譜すらしていないのです。
最悪です。
ただ、暗譜して、技術的に優れた演奏をするだけでは何も伝わらないと思うんです。


グアテマラで当地の合唱団、コロ・ビクトリアが歌う「赤とんぼ」を聴いたとき、
拙い日本語であったにも拘らず、もの凄く感動しました。
きっとそういうことだと思うんです。
上手く言えませんが、そんな何かを表現したいと思います。


とりあえず、暗譜は必須です・・・(汗